算数の初歩で,ものの個数を数えるときの3つのステップ
「個数を数える」ことについて
これは,算数の学習の初歩の初歩のスキルになります。また,将来の社会生活では,合理的な数え方や正確さ,スピードなどが求められるものです。
だからこそ,個数や回数を「数える」という活動は,小さいうちから遊びの中に頻繁に登場するし,お風呂に入った時など,わざわざ10まで数える場面に覚えがあるものです。
10まで数えられるようになったら,20まで,30まで,,,100まで
と,勢いがついて,数える数はどんどん大きくなっていきやすいですよね。
実際,私自身,若いころ,指導の未熟さから,
十分に定着させないまま数範囲を広げていって,100までいったときに,20と80で100が理解できないことが分かり,慌てて10までの数に戻った苦い経験があります。
数を単に数えられるだけなのに,そこまでの数の操作も身についたと錯覚してしまったのです。
子どもには,申し訳ないことをしてしまいました。
算数の教科書は,1けたの繰り上がりのたし算ができたら,
次第に2けたの数,3けた,と数範囲は広がっていきます。
数の範囲が,10いくつぐらいならば何とか指を使って計算もできるのですが,いつも手を使うと,時間がかかる上に,間違いも起こってきます。
そして,いつまでたっても暗算ができない,という状態が起こってくるのです。
そこで,今回は,私のような失敗をしないように,具体物の個数を数える操作から抽象的な数え方へつなぐ方法をお知らせしたいと思います。
分かりやすいように,3までの数で説明していきます。
3個を数える操作には
第1段階:1個ずつ計数箱に入れる
第2段階:計数箱と数タイルを合わせる
第3段階:数字カードと合わせる
という3つの段階があります。
※参考:算数の初歩の段階の学習で,10の段階について動画で説明しています。
算数の初歩の初歩「10段階のチェックリスト」
第1段階:1個ずつ計数箱に入れる
具体物が1個入る計数箱を用意して,左から1,2,3と入れていきます。
第2段階:計数箱と数タイルを合わせる
計数箱の前に,数タイルを左から1,2,3と並べます。
第3段階:数字カードと合わせる
最後に,数字と合わせる操作活動です。
たかが,3までの数ですが,
この操作を,5まで,8まで,10までと
細かいステップで展開していくと,発達が未分化な子どもが,数に触れ自分のものにしていく姿が見られるようになってきます。
「個数を数える」ことを確実に積み上げていくと,たし算やひき算だけでなく,大きい数の計算もスムーズに取り組むことができます。逆に,疎かにすると,数範囲をどんどん増やしていったときに,つまづいたり混乱したりする原因の一つになってきます。
今回は,3までの数でしたが,
今後,大きい数についてもお話していきたいと思っています。
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